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洋楽い~じ~らいど

洋楽、映画、本やおもちゃ・雑貨などのレビューをお送りします。Review about music, movie, drama, books, Digital devices!

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007「スペクター」の主題歌を歌うサム・スミスの「Writting on the wall」(Sam smith)

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昨年公開されたボンドの最新作「スペクター」のメインテーマソング。
鑑賞後にレビュー記事を書いて、昨日ちょうどその再編集をかけていた時に、この曲のことを思い出した。旬は過ぎてしまってるが、まだ一年は経っていないので賞味期限はギリギリだろう(笑)
遅くなりましたが、今回改めて取り上げてみようと思います。

 

サム・スミスの経歴 

 

1992年にロンドンで生まれる。

2007年にナショナル・ユース・ミュージック・シアターに入学。歌と作曲技法を学ぶ。

2012年にディスクロージャーのシングル『Latch』、2013年にノーティー・ボーイのシングル『La La La』に参加し、いずれも全英11位、全英1位の大ヒットを記録し名を上げる。

その後ブリット・アワード、BBCサウンドオブ2014で高い評価を受け、2014年にデビューアルバム「In the Lonely Hour」をリリース。

同アルバムから6つの部門のグラミーにノミネートされ、2015年の第57回グラミーアワードでは、最優秀新人賞、年間最優秀レコード賞、年間最優秀楽曲賞、最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム賞が授与された。

2015年にシングル「Writing's On The wall」でイギリスのUKチャートで第1位を獲得、アルバム「In the Lonely Hour」が69週連続でUKチャートトップ10にランクインにより、ギネス世界記録に認定された。 

 

まったくすごい才能というやつだ。
これだけの短期間でこれだけの偉業を成し遂げるとは、まさに歌の神の申し子。
188センチというビッグサイズからは想像できない繊細な裏声は「もののけ姫」で主題歌を歌った米良美一さんのそれに匹敵するといっても過言ではない。

しかもボンド映画のメインテーマソングを歌うなんて、ある意味欧米エンタメ界の歴史に名を刻んだともいえるんじゃなかろうか?

まさに天才。

ビブラートの魔法使いとは彼のことなのだ。

 

youtu.be

 

それもそのはず、サムスミスが最も影響を受けた歌手は、世界で最も偉大なネット博士であるウィキペディアによると、アデル、、エイミー・ワインハウスで、最も偉大なR&B歌手にホイットニー・ヒューストン、マライア・キャリー、ほかにもクリスティーナ・アギレラ、ビヨンセ、レディー・ガガもよく聞いているという。

ほかにもBBCで「全員聞いている(今あげた女性歌手のこと)。実際に2年前まで男性歌手の歌は聞いてなかったんだ。よく聞いてたのは、ホイットニー・ヒューストンとチャカ・カーンだ。素晴らしい声をしているよ」と答えている。

www.bbc.com 

そんなエクセレントな彼にエクセレントなチャンスが訪れたのが、スーパーエクセレントな「ボンド・ムービー」の主題歌の仕事なのだ。

 

ボンド映画にふさわしい「Writting on the wall」

 

メランコリックでドラマチック。
それがこの主題歌「Writting on the wall(*)」にふさわしい言葉だ。(*不吉なことの前兆、予感の意味)
思えばボンドムービーのテーマソングは、そのほとんどが少しメランコリックで憂いを含んだ曲調のものが多かったように思う。
ポップス全盛だった80年代後半にa~haが歌ったボンド映画「リビング・デイライツ」(1987)の主題歌も、基本はポップロックながらも、底流には哀しげなメロディーが響いてたものだ。 

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これはなぜか?
たぶん、ボンドの生い立ちが関係しているのだろう。
前作「スカイフォール」で少し明らかにされたが、ボンドの幼少時代は決して幸せなものでなかった。
さらに昨年の最新作では、そこがより一層明らかになって、彼が孤児であることが分かった。
恵まれない幼少時を送り、成人して職業スパイになってからもなお、愛する者を失い、愛する者からすら裏切られる非情な世界に生きてきたボンド。
そんな彼が、もがき、苦しみ、傷つき、ようやく到達した真実の愛の世界

それがスペクターの最後で描かれた、真実のラストシーンであるとしたら。
それはかつて「女王陛下の007」のエンディングで見せつけられたように、ひと時の幸せなのかもしれない。

「いいさ。それでも俺は彼女を愛するよ・・」

そんなボンドの心の声がどこからか聞こえてきそうな、哀しみのエンディング。
先の見えない未来を、ともすれば再び破れらるかもしれない、幸せな時間を掴もうとするボンドの心の歌。
それがこの「Writting wall」。
たぶんそうだ。
いや、きっとそうに違いない。


お願いだから、そうだと言って!


そんな気持ちを込めて、洋楽歌詞の和訳で有名な「対訳くん」で歌詞を読んでみました。 

oyogetaiyakukun.blogspot.jp 

素晴らしい対訳。さすがは対訳くんだ。
ボンドが必死になって相手を愛そうと思ってる心が歌詞を通じてヒシヒシと伝わってくる歌詞であるような気がする。 

 

走り続けてきた人生だけど、君と一緒にいると心休まる。

心から愛したいが、その前にしなきゃならないことがたくさんある。

いつまでも逃げてはいられないから。全てをなげうって勝負に出ても、そしてそれが裏目に出ても、君は助けてくれるかい?

君のためならどんな危険も冒す覚悟はできているから。

そうじゃないと、まずいことになりそうだから・・(マイ訳) 


上のリンクサイトで訳された和訳と、原文から自分なりに解釈した訳を混ぜて要約してみた。

まさに映画のストーリーそのものという感じで、この歌詞から読み解くボンドの心境は「今回ばかりは運命の人と出会った」だったように思える。
その確信が、女王陛下の007のレーゼンビーや、ボーン・スプレマシーの序盤のボーンのような結果に終わらなければいいのだが・・

そんな複雑なボンドの心中を歌い上げたと思われる今回の主題歌が、決して明るいヒーローチックなものではなく、もっと人間臭い、弱さと哀しさを含んだメロディアスな曲調に仕立て上げられているのも当然だろう。
そしてそれを歌い上げるサム・スミスも、ボンド同様、少なからず心の悩みを抱えているのである。

 

 強迫性障害とゲイと

 

2014年5月にサム・スミスは自身がゲイであることを公表した。 

www.eonline.com 

 

さらに同年、強迫性障害であることもインタビューで答えている。 

 

abcnews.go.com 

 

"I actually have OCD really bad, and it's getting a bit worse at the moment", he said.
 "I have to check taps... before I leave the house, to make sure I've checked everything in case it floods."

(実際、僕の症状は悪くなっているんだ。今この時もあまりいい状態じゃない。蛇口を確認しないといけないって・・・家を出る前に必ず全部の蛇口が閉まってるか確認しないといけないんだ。水が溢れ出ないようにね)

  

インタビューで衝撃の発言を放ったサム・スミスだが、ゲイはともかく、強迫性障害とはどんなものなのか? 

 

強迫性障害(きょうはくせいしょうがい、英: Obsessive–compulsive disorder , OCD)は、不合理な行為や思考を自分の意に反して反復してしまう精神疾患の一種である。
強迫神経症とも呼ばれる。同じ行為を繰り返してしまう「強迫行為」と、同じ思考を繰り返してしまう「強迫観念」からなる。
アメリカ精神医学会発行のDSM-IV(精神障害の診断と統計マニュアル)において、不安障害に分類されている。
多くはその行為に日あたり1時間以上を費やしてしまう。強迫症状は、自閉症(自閉症スペクトラム)の中核症状としても知られる。

強迫性障害 - Wikipedia) 

 

なるほど、と。
何度も何度も繰り返し手を洗う、あの所作のことなのか、と。
サム自身のインタビュー発言で分かるように、彼の場合は「蛇口を締める」という恐るべき蛇口強迫観念にかられて、それをしないと不安で不安で仕方がないという症状に苦しんでいるという。

これはなった本人しか分からない、言いようのない辛さがあるだろう。

分かっているのに、やめられない。

中毒と違って、自分の内なる精神から舞い降りる感情や観念なので、外部からではどうしようもないのだ。

これがひどくなっているというのは、ちょっとつらすぎる状態だ。

子供の頃のトラウマなどが原因なのだろうか?

トラウマを追うには催眠療法も効果的な方法だと聞く。

どうか専門的な治療を受けて、一日も早い回復を祈るのみである。

一方のゲイに関してだが、一昔前ならともなく、今では多くの歌手や俳優がカミングアウトしていて、もはやそれほど不思議ではない環境になってきている。

ただ一般の社会では、まだまだゲイは広く受け入れられているとは限らない。

それは今回のスミスを始め、多くの芸能人があえて「告白」や「暴露」「明かす」という形で、世の中に”そのこと”を公表する行為に表れていると思う。

なぜなら、あえてゲイであることを明かすということ自体、自然でないからだ。 

 

”In May 2014, Smith revealed to the public that he is gay”
「2014年5月、スミスは自身がゲイであることを一般に明かした」
*reveal⇒暴露する、明かす

Sam Smith (singer) - Wikipedia, the free encyclopedia) 

 

男が女を好きだということを、女が男を好きだということを、あえて公の場で明かしたり、暴露したりするだろうか?しないだろう。

それは至極当たり前のことだからだ。

男が女を愛するのも。女が男を愛することも。

しかしそれをあえてしなければならないゲイというのは、やはりまだまだ一般の間では普通ではないと思われているフシは確実にある。
そしてその「普通感」を飛び越える意味で、スミスは「reveal」(暴露)したという世知辛い事実。

そういう意味では、ゲイもそうだし、実際の症状が形になって表れてしまっている強迫性障害も、彼の中では少なからず心のハードルになっていて、その部分がサム・スミスの心中にある他者にはうかがい知れない葛藤や悩み、闇のような存在へと発展し、さらにそれらが劇中のジェームス・ボンドの闇に満ちた過去と重なりあい交差しあって、映画スペクターの雰囲気と極めて調和性の高いテーマソングを紡ぎ出したのだと私は強く思うのである。


でも心配しないでほしい。


私はあなたがゲイだからといって、決して色眼鏡で見たりしない。
だってイギリスには多くのゲイ・ミュージシャンがいるのだから・・・


カルチャークラブのボーイ・ジョージ
デッドオアアライヴのピート・バーンズ
元ワムのジョージ・マイケル
クイーンの故フレディー・マーキュリー等々


どのミュージシャンも優れた才能を持ち、多くの人々を楽しませてきた最高のエンターテイナーたちである。
こうして素晴らしいラインナップを見ると、やはり人並み以上の才能を持つ人間には、人並みではない部分が確実に存在し、そこが普通の人には作り出せない表現方法や作品を生み出せ得る源泉となっていて、普通の人々を魅了し続けるのだろう。

だからこそ、サムスミス、あなたは本当に素晴らしいと思うのだ。

どうかこのままその素晴らしい声を世界に発信して、皆の鼓膜をとろとろに溶かし続けてほしい。

そしてまた来日して、そのビブラートな美声でホールを歌の神の喜びで満たしてほしいと思う。

 

まとめ


最後のサムスミスの心の闇的な話は、ニュースソースは別にして、他のあれやこれやの野次馬話はあくまで私の推測であり妄想でもあり、どうか話半分に読んで頂きたいと心から願う。
ただ一つ「これはホンマやで!!」と言えるのは、サムスミスの声は本当にエクセレントだということ。


それに尽きる。それ以上、それ以下はない。


ミュージシャンの役割はひたすら素晴らしい音楽を生み出し、表現することだ。

その意味では、彼の持つ才能はまだまだこれからも世界から必要とされているし、この金と欲にまみれた汚濁の世の中で一筋の光明となって輝きを放ち、メランコリックにメロディックにさんさんと暗き世界を照らし続けてくれるのだと固く信じている。

 

 

そして!

 

これ美味そうだ!

 

Sam Smith (@samsmithworld) | Twitter

 

サム・スミス氏のツイッター画像から。

この写真で目を惹いたのはスミス氏の帽子姿ではない。そのはるか下に見える美味しげな皿の上だ。

見た瞬間、昔イギリスに行ったときにB&Bの朝食で出されたブレックファーストがまさにこれだったことをすぐに思い出した。
「コンチネンタル?イングランド?」と聞かれたときは「はぁ?」と首をかしげたものだが、すぐに頭の中で(ここはイギリスなのだからイングランドでいいのだろう)と思って、そう答えたところ、やはり正解だったという、懐かしい話だ。(コンチネンタルは大陸式の朝食で、いわゆるコーヒーとトーストとゆで卵的なもの)

特にあのトマトソース仕立ての豆スープは美味すぎたし、ソーセージも熱々でほくほくで美味すぎた。また行きたいものだなあ、あの国に。

 I think sam smith's voice is on the another sky. It's just beyond my discription. I must say smith is the master of vibrato singer.

 

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