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洋楽メモランダム

洋楽メインの音楽レビュー、映画の感想、電子書籍、デジタル関連グッズの情報を取り上げていきます。 Review about music, movie, drama, books, Digital devices!

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ローランドの創設者、梯郁太郎さん死去(Roland founder Ikutaro Kakehashi dies aged 87)

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電子楽器の世界的メーカー、ローランド社の創業者である梯郁太郎氏が4月1日に亡くなられたようです。

www.nikkei.com

日本発の電子楽器のパイオニアとして様々な業績を残してこられた梯郁太郎さんですが、中でもMIDI(ミディ)と呼ばれる共通規格を生み出したことで、世界の音楽界に多大な影響を与えたとされています。(MIDI:演奏情報を電子信号に変換して伝送するための音楽言語の一種)

以下に氏の簡単な経歴をまとめてみました。

 

 

1930年、大阪生まれ。

戦後、独学で腕時計の構造を学んで時計修理店を開業。さらにラジオにも興味を持ってラジオ修理にも乗り出した。

その後、紆余曲折を経て、無線の小売販売を始めつつ、オルガン音楽に興味を持つようになり、28歳のとき、それまで趣味で行っていた電子機器の製作を本業にすることに決めた。(エース電子工業)

1972年にはエース電子工業を退社して「ローランド」を設立、シンセサイザー、電子ピアノ、電子オルガン、電子ドラム、ギターアンプや半導体の製品を開発、販売する日本を代表する楽器メーカーの基礎を築いた。

 

苦労された子供時代から世界に羽ばたいた経歴を見て思うのは「好きこそものの上手なれ」ということでしょうか。

物がない貧しい時代に創意工夫で新たな価値観を作り出していくそのパワーは、苦難の時代を乗り切ったタフな世代ならではの肝の座り方からきているのかもしれません。

自分自身はローランドの製品を使ったことがないのですが、アマチュアバンドで活動をしている知人はローランド製のギターアンプを長年愛用しているようで、楽器を演奏している人にとっては信頼厚いメーカーさんのようですね。

音楽をやっていない一般人用としては、ヘッドフォンは販売されているようなので、お金に余裕ができれば(笑)、ぜひ購入して職人の技を味わってみたいと思います。

ローランドのヘッドフォン 

 

ローランドが生み出した伝説の楽器「TR-808」

 

ローランドは様々な優れた電子楽器を世に送り出してきましたが、なかでもTR-808というリズムマシンは多くのミュージシャンに影響を与えた『伝説の名機』として特に名高いようです。

 

ローランド「TR-808」

 

TR-808の特徴は、それまでになかった「リズムそのものをプログラミングできる楽器」で、その操作性の特徴は、各楽器音のチューニングや音の長さなどを調節することができるだけでなく、音を単体でミキサーに送るためのパラアウトを備えていて、これにより、レコーディング現場ではスネアドラムにだけリバーブをかけるなどの柔軟な音作りが可能になったといいます。

パーカッションの音色も(その当時では)充実していて、プロトタイプはYMOのライブで使用され一世を風靡することになったようですね。(ローランド・TR-808 - Wikipediaより)

洋楽シーンでもトーキングヘッズ、パブリックエナミ―、LTJ Bukem、マーヴィン・ゲイ、ホイットニー・ヒューストン、カニエ・ウェストなどの多くの著名ミュージシャン達が自身の作品にこの機器のサウンドを取り入れて、その音楽的影響力は世界的なものになっていったとか。   

Sexual Healing

Sexual Healing

  • マービン・ゲイ
  • R&B/ソウル
  • provided courtesy of iTunes

  

I Wanna Dance With Somebody

I Wanna Dance With Somebody

  • ホイットニー・ヒューストン
  • R&B/ソウル
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

 

氏の訃報に対して、彼の作り出した電子楽器に大きな影響を受けたミュージシャンが声明を出しています。 

www.bbc.com

 

”音楽を変えた人だった。彼を失ったことはとても悲しい。エレクトロサウンドをありがとう。”

(シンセポップバンド「ソフト・セル」のマーク・アルモンドより)

 

”ローランドは僕たちの最初の2枚のアルバムの中心にいた。すべての曲に取り入れたんだ。みんながサッカーチームに忠実なように、僕たちはローランドに忠実だったよ”

(「ヒューマン・リーグ」のメンバー、マーティン・ウェアより)

 

”ローランドの梯郁太郎氏に冥福を。僕たちの音楽制作に欠かせない機器を作った人だった”

(イギリスのディスクジョッキー、エロル・アルカンより)

 

取り上げられたコメントは(BBCより)シンセ系の音楽を作り出してきたミュージシャンですが、ローランドの電子機器がなければ、彼らの成功はなかったのかもしれません。

80年代はシンセ系ミュージックが流行していて、デペッシュ・モードや訃報コメントに出てきたヒューマン・リーグなどのバンドが多く輩出された時代でもありました。

こうしたシンセ系バンドだけでなく、ロックバンドやヒップホップなども、打ち込み系サウンドを取り入れている時代でしたので、そういった意味ではまさにジャンルや時代を超えた普遍的な機器といえるのではと思います。

そんな多くのミュージシャンに愛されてきた名機の生みの親である梯郁太郎氏は、2013年にはMIDIを作り出して音楽界の発展に大きく貢献したことが評価され、米音楽界で最も権威のあるグラミー賞で技術賞「テクニカル・グラミー・アワード」を受賞しています。

まさに電子楽器のビッグダディともいうべき存在ですね。

氏の名機に託した想いが、次世代の電子楽器にも引き継がれていくことを願っています。

Lots of electronical musical devices Ikutaro Kakei had made put great infulences on many musicians for decades. I hope his mind entrusted for its device pass down the generations as long as possible.

 

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